三角点探訪日記

全国に約10万点ある三角点を訪ねている
探索人ヤナギの探訪記録
目指せ!10万訪座(笑)

第7回 津辺野山にある三角点(千葉県安房郡鋸南町)

点名:清水 2017年02月02日(木)

概要

 何故か、点名で清水と呼ばれる三角点は多く、今までにも私が廻った三角点でも4~5点ほどあります。津辺野山の山頂にある三角点も三角点も清水という点名が付けられています。津辺野山は千葉県安房郡鋸南町の南部に存在する標高259.5mの山です。点の記で所在地を確認すると字が津辺野のとなっているので、この山名の由来は土地の名称からきているのかもしれません。地形図で確認すると点線(注1)が表記されていないので道が存在しないと思っていたら『房総のやまあるき』内田栄一著に“残された秘宝の雄”として紹介されています。

房総のやまあるき (新ハイキング選書)
房総のやまあるき (新ハイキング選書)
新ハイキング社

 書籍でも紹介されているということは、比較的歩かれている山と予想できますし、道も存在する可能性が高いです。

取付

 山自体は里に囲まれており、等高線も斜面の険しい場所が表記されていないので遭難の危険性ほとんどないと思われます。しかし、Aの西側の斜面は掘削が行われているのか、かつて行われていたのかは不明ですが、人工的に削られた跡が見られる為、崖に滑落しないように注意が必要です。一度手前のBのピークを通過し30m下り、50m登り返すと三角点のある山頂に到達できます。

道程

 県道184号を内陸方面に進んで行くと削られた山肌見えてきます。この削られた山が津辺野山の西側にあたり、今でも重機の音が聞こえてくるので、今でも掘削が行われているようです。

津辺野山西側掘削地

 更に県道184号を内陸方面に直進すると、右手に津辺野山登山口を示す指導票が見えてきます。ガイドで紹介されているとはいえ、踏み跡程度の道があるばかりだろうと予想していましたが、良い意味で予想を裏切るかのように立派な指導標が設置されていました。取付場所が見つかったということで、今の所まずまずの展開だと思います。

津辺野山西側登山口

 登り始めてすぐに、猪捕獲用の罠が設置されています。そして、左手には電気柵が畑沿いに張り巡らされていて、猪が出没する事が容易に連想されます。更に遠くで銃声らしき音が聞こえるので熊鈴を鳴らしていきます。
 ちなみに、私個人としては熊鈴は熊除けの他に、猪除けや猟師に気が付いてもらいたい時にも使用します。冬は特に猟が解禁になっているので注意が必要で、ましてやハイキングコースではない山に登りに行く際には特に注意が必要です。三角点を探訪していると猟師とすれ違う事が稀にありますが、やはり緊張します。

猪の罠&電気柵

 登山道は明瞭に存在し案内テープも小さな道標も存在し迷うことなく進んで行けます。

津辺野山登山道

 登り始めて20分位すると、左右に分かれる分岐が出てきます。右の道は

西側の絶景地

と表記されており、とりあえずそちらから行ってみる事にしました。

津辺野山展望地分岐

 西側の展望地に到着しました。眼下に東京湾が臨め、当日はかなり風も強かったせいか、浮島と富士山がくっきりと見えていました。
 余談ですが、浮島にも三角点があり、毎年七月のお祭りの際に漁船に乗って渡る事ができるらしいです。あと、個人的にシーカヤックなどで行くか…ですかね?💧

津辺野山西側展望地

 休憩後、先ほどの分岐まで30mほど戻り、さらに山頂目指して登って行きます。ここから道もだいぶ不明瞭になり、傾斜も少しずつきつくなっていきます。
 我慢して登る事約10分、西峰に到着しました。山名版が設置されており、

房州低名山・津辺野山コース

   西峰・秋葉山

    237.8m

との記載があるのでBは秋葉山となります。

津辺野山西峰秋葉山

 周囲を見渡すと、既出の『房総のやまあるき』にも記載がありますが、プレハブと車の残骸が放置されている。書籍にはいつ訪れたかの記載はありませんが、書籍の初版が平成18年なので少なくとも10年以上放置されている事になります。プレハブなどはもう原型をとどめていませんね…💧

 秋葉山から先は、一旦30mほど下り鞍部を経て50m登り返します。

津辺野山秋葉山と山頂の間の鞍部

到達

 小高くなっている津辺野山山頂に本点はありました。

三等三角点清水

三等三角点 清水
 残念ながら三角点の周囲を見渡しても展望は全くありません。

動画


三角点探訪日記 三等三角点 清水 前編(千葉県安房郡鋸南町津辺野山)2017/02/02

三角点探訪日記 三等三角点 清水 後編(千葉県安房郡鋸南町津辺野山)2017/02/02

データ

点 名 清水
等 級 三等三角点
設置年 明治33年
所在地 千葉県安房郡鋸南町大字中佐久間字津辺野513-19番地
時 間 約40分
難易度 ★★☆☆☆
一口メモ … 道が比較的明瞭なので、道に迷うことはないかと思います。西側登山口付近に電気策があるので触れないように注意。


注1)… 車が入れない徒歩道もしくは登山道の事。地形図では点線で表記される。
当ブログを参考に、実際に行かれて起きる不利益に対して当ブログ管理者は一切責任を負いません。

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