第14回 トンボロ現象によって渡れる島・三四郎島にある三角点(静岡県賀茂郡西伊豆町)
点名:象島 2017年04月27日(木)
概要
トンボロ現象 … 普段は海によって隔てられている陸地と島が、干潮時に干上がった海底で繋がる現象である。【Wikipedia】
三四郎島 … 堂ヶ島海岸沖にある無人島群の総称。陸から西側へ約2㎞のうち象島・中ノ島・高島の3つの島が連なる。総面積0.04㎢、標高は象島51m、中ノ島61m。
【日本の島ガイドSIMADASシマダス/(財)日本離島センター】
静岡県賀茂郡西伊豆町、堂ヶ島の景勝地の一角に三四郎島という名の島があります。一番陸側の象島に三角点が設置されており、今回はその三角点到達までを報告しようと思います。
取付
実は以前に一度・2017年1月14日にこの島を訪れています。その際は大潮でしたが潮位が高く島とは繋がりませんでした。
2017年4月27日は干潮時の潮位が5㎝と極端に低い日で、それを目掛けて意図的に計画しました。
あともう一つの懸念として、渡ったはいいが登れるのだろうかという心配もあります。遠くから見ても島はかなり浸食されており、島の周囲が崖になっている事はある程度予想が付きます。「行けるところまで行ってみよう」とそんな気持ちで行ってみました。
「この地図は、国土地理院発行の2万5千分の1地形図(仁科)を使用しました。」
道程
当日の干潮は正午前後でしたが、AM10:00に訪れた際には既に道ができていました。地元の方は既に数人来ており海産物を獲っている様子でした。
潮が引いて間もないためか、石に海藻や藻が付着しており非常に歩きづらいです。転倒しないように慎重に歩きます。
左手見えるのが象島です。ここから見ると登る所がなさそうに見えますが大丈夫でしょうか💧
取り付き口を探して象島周辺を探ってみましたが、どうやらこの場所一ヵ所しかないようです。ラインで示した通りに攀じ登って行きます。
登攀中。木がまばらにしか生えていなくて、掴まる所が無いので、登山の基本“3点保持”を忠実に守りながら、生えている雑草を束で握るなどして登っていきます。一度滑落すると下まで止まらないと思えるほどの急斜面です。
斜面と格闘すること10分強、尾根に到達しました。尾根上は道こそないものの、歩けないわけではなさそうな感じになっています。尾根の両側は切れ落ちており、歩く場所は稜線上にしかないようです。
天窓洞から出てきた遊覧船の船内アナウンスが聞こえてきます。
ややもすると、一旦鞍部らしき所に降ります。一見ここから左右に降りて行けそうに見えますが、先ほど下見した時にそのような場所はなかったのでただ単にそう見えるだけなのが分かります。
シャクナゲが沢山自生しており、開花すればきっととても美しい花をさかせることでしょう。
両側が切れ落ちていて下に海が見えるので慎重に進みます。
稜線も10分位しか歩いていないですがとても時間が長く感じます。
到達
四等三角点 象島
動画
三角点探訪日記 四等三角点 象島(静岡県賀茂郡西伊豆町)2017/04/27
データ
- 点 名 象 島
- 等 級 四等三角点
- 設置年 昭和47年09月02日
- 所在地 静岡県賀茂郡西伊豆町大字仁科字高島2966番
- 時 間 陸から30分
- 難易度 ★★★☆☆
一口メモ … 象島登る際は滑落に注意して下さい。滑落場所によっては重大な事故につながる恐れがあります。
当ブログを参考に、実際に行かれて起きる不利益に対して当ブログ管理者は一切責任を負いません。
参考文献
- 日本の島ガイド シマダス
- 日本離島センター
- 本